男女共に被害に遭う、職場でのマウンティング。鬱陶しいと思いつつも、職場の人間関係を乱したくないと我慢している人も多いのではないでしょうか。
- 「よくそんな仕事で満足できるね。私だったらもっと完璧にするな」
- 「課長に頼りにされちゃって困っちゃうなぁ。君みたいに平凡な人になりたかったよ!」
こんな風にちょっと嫌な気分になるような事を言われると、仕事のモチベーションもガクッと下がってしまいますね。
言われた人はもちろん、それを聞いている周りも嫌な気分になるマウンティングは、職場に多い悩みの一つです。迷惑行為であるマウンティングをする人達は、男女共にとある気持ちを抱えています。その気持ちが、本来ならする必要のないマウンティングをするきっかけとなっているのです。
この気持ちや心理の仕組みを知ると、マウンティングをする人を避ける方法も自然と理解できるようになります。仕事で鬱陶しい絡まれ方をされても、それを利用してやんわりと避ける事も可能です。
マウンティングをする人の心と、そこから分かる避け方を解説します。仕事先にいるマウンティングに悩んでいる方は、参考にして下さい。
Contents
マウンティングはなぜ起こる?マウンティングをする人の心理を知ろう
マウンティングをする人は男女共に見かけます。鬱陶しく、時にはわざとらしさまで感じるマウンティングは、見ているととても不自然です。この不自然な行動はとある心理が関係しています。
マウンティングの意味と、それをする心理を知れば、自然と対処法が分かるようになります。まずはそこから知っておきましょう。
マウンティングとは?
マウンティングとは動物が自分の優位性を見せる為に行う行動の事です。多くの場合、下位の者に上位の者が乗っかる事で、その優位性を相手と周りにアピールします。
人間関係のマウンティングはこれを心理的に行おうとする事を指しています。
自分や家族、友人の
- 容姿
- 能力
- 才能
- 人気
- 仕事の出来
- 地位
- 年収や学歴
- 努力している事
をアピールする事で、自分がどれだけ優れている人間なのかをアピールする、という訳です。
自分はともかく、家族や友人の事を自慢するの?と疑問を持つ方もいるかと思いますが、この場合は「そんな素敵な人と繋がりのある自分」のアピールにつながります。周りの人を使って自分の評価を底上げしようとしている、という訳です。
この他にも、
- 苦労した事
- 不幸な事
を使ってマウンティングをする場合もあります。いわゆる苦労自慢や不幸自慢です。
どのやり方も共通して、やられた方は
- 悪口を言われた訳ではないのにイライラする
- 明確に馬鹿にされた訳でもないのに、モヤモヤする
- 自慢がわざとらしすぎて違和感がすごい
といった感情を持ちます。
マウンティングをする心理
マウンティングをする人はどうしてこの様な事をするのでしょうか。これには、マウンティングをする人の心理状態が関係しています。
マウンティングの目的は、他人よりも優位な位置に立つ事で優越感や自尊心を保つ事です。
- 他人よりも優れている自分
- 他人から憧れを持たれ、褒められる自分
- 他人に大切にされ、愛される自分
を維持する為に、本来ならする必要の無い自慢を繰り返し行っています。
これを目的にするという事は、
- 他人に対して劣等感やコンプレックスを持っている
- 他人と比べて自分は不幸だ、無能だと感じている
- 自分は雑に扱われる存在、愛されない存在
であると感じている事でもあります。
こうした劣等感や自信の無さから自分の心を守る為に、他人や世間の評価で自分を飾り立てようとしているのです。本来の自分に自信が無い為、自分で判断できない為に他人の評価で自分を優位に立たせようとしている場合もあります。
マウンティングをする人は男女ともにいますが、性別が違うとマウンティングの内容も違います。これは、世間一般の「男らしさ」「女らしさ」のイメージに振り回されている為です。
マウンティングはコツを掴めば簡単回避!職場のマウンティングを乗り切る方法
マウンティングは劣等感や自信の無さから生まれてくる事が分かれば、それを利用してマウンティングから離れる事ができます。マウンティングを乗り切る方法を紹介しますので、マウンティングの内容に合わせて、活用してみて下さい。
大原則は距離を取る事
男女共にマウンティングをする人との付き合い方として、精神的な距離を取る事が大切になります。
マウンティングをする人が他人と関わる理由は「自分の嫌な気持ちから逃れる為に、他人のいい評価が欲しい」という事だけです。つまり、自分の事しか考えていません。
その為、マウンティングをする人と関わり続けていると、関われば関わる程嫌な思いをする事になります。
マウンティングをする人とは、事務的な付き合いを徹底するようにしましょう。場合によっては、それが原因で邪見に扱ってくる場合もありますが、距離を取ってしまえばそれも問題ありません。
距離を取った事で嫌がらせをされたら、毅然とした態度で対応しましょう。マウンティングをしてくる人は、内心は自信の無い、弱弱しい人です。毅然とした態度で対応すれば、その後つきまとってくる事は無いでしょう。
自虐的なマウンティングはあえて無神経な対応をする
マウンティングをしてくる人の中には、
- △△さんはいいよね、自分は○○だから…
- 自分は○○で苦労したんだ…。
といった、不幸話や苦労話に見せかけたマウンティングをしてくる人もいます。
ただの不幸話や苦労話との見極め方は、この後に自慢とも取れる言動に続くかどうかです。もし不幸自慢や苦労自慢をされたら、それはあえて自分を低く見せる事で、相手から自分への気遣いや誉め言葉を引き出そうとしていると思って下さい。
この場合は、あえて無神経で明るい対応をすると、相手を静かにさせる事ができます。
例えば女性のマウンティングで、「○○さんは可愛いよね!って上司に言われちゃった…。もしかして、見た目で契約取ってるって思われてるのかな…」といったマウンティングを受けたとします。
その時には、
- 「そんな事無いよ!うちの部署、○○さん以外にも可愛い人いっぱいいるじゃん!」
- 「見た目だけでホントに契約取れるならいいよねー!」
といった形で返します。
男性からのマウンティングだと、仕事の内容や自分が頑張った事、苦労自慢を使ったマウンティングが多いです。これにより、相手から自分をほめる言葉を引き出そうとしています。
なので、例えば「君は楽な仕事ばかりでいいよね。俺なんか難しい仕事ばっかり任されて、プレッシャーに負けそうだよ」と言われたら、
- 「プレッシャーなんか気にする事無いですよ!」
- 「楽な仕事も工夫してやると楽しいんですよね!やりがいがあります!」
といった形で返してみましょう。あえて前向きに返す事で、相手の自虐を封じ、マウンティングに興味が無い事を伝えられます。
不幸自慢や苦労自慢のマウンティングは一度相手にしてしまうと、味を占めていつまでも同じ内容でマウンティングを仕掛けようとしてきます。
本当に鬱陶しいと思ったら、あえて明るく、適度に無神経な態度を取って、撃退してしまいましょう。
聞きたくない時はさり気なく話題を変える
撃退するのは職場の雰囲気を乱してキツイ、と言うなら、マウンティングの内容をキーワードに、話の内容を変えてしまいましょう。
マウンティングをされたら、「すごいねー、あ、そういえば○○って…」といった形で話題を変えてしまうのです。
マウンティングを使用とする人の目的は会話ではなくマウンティングですから、会話の中でも同じ話題に何とか戻そうとしたり、別の形でマウンティングしようとしたりするかもしれません。
そうした場合は、
- 通常の会話から仕事関係の事務的な会話に内容を変える
- キリのいい所で会話を切り、終わらせてしまう
といった対処を取りましょう。
何度も会話を変えられたり、切られたりしていれば、マウンティングをしたい人もこちらの気持ちを察して話さなくなります。後は必要最低限の対応を心がけていけば、問題ありません。
職場のマウンティングは相手にしないのが一番。気持ちよく過ごせる職場を目指そう
職場でマウンティングをしてくる人は、どんな人でも鬱陶しく感じてしまいます。余計なストレスを溜めない為にも、相手の心理を理解して、マウンティングに適切な対処をするようにしましょう。