資格を持っていれば、就職や転職に有利になることも多いものです。資格の種類にもよりますが、勉強するなら専門学校に通ったり、通信教育を受けたりする方法があります。
専門学校に通うとなると時間のやりくりが難しかったり、高い費用がかかったりすることもあり、通信教育を選ぶ人も少なくありません。または、教材などを自分で選び、まったくの独学で資格の勉強をする方法もあります。
学校に行かず独学で勉強し、資格を取得するには、強い意志が必要です。また、仕事を持ち、家事や育児をしながら勉強しなければならない中、効率的に勉強をしていく必要があります。
社会人として、主婦として独学で資格の勉強をするには、どういった方法で行えばいいのか、独学の勉強方法のコツを紹介しましょう。
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隙間時間を利用して勉強。有効的な時間の使い方
昼間は会社に行き、家に帰れば家事をしなければならない、または育児に奮闘しているママなど、忙しい女性は自分の時間がたっぷりあるわけではありません。限られた時間の中で勉強をするには時間を有効的に使うことが大切です。
時間をまとめて取る必要はない。隙間時間を活用
勉強する時間が取れない、と悩んでいる人も多いでしょう。しかし、勉強はまとまった時間がなくてもできるものです。1日の中の隙間時間を活用しましょう。
- 通勤途中の電車の中
- ランチが終わった後
- 一通りの家事が終わり一息つく時間
- 子どもや夫を学校に送り出した後
- 子どもが昼寝をしている時間
- 料理を煮込んでいる時間
- 洗濯機を回している時間
など、隙間時間はけっこうあるものです。その時間を無駄にせず、勉強に充てましょう。
少し早起きして勉強。夜よりも朝に勉強をする
夜は疲れていることも多く、眠くなってしまいます。そのような状態で勉強をしても効果は出ないでしょう。夜よりも朝の方が、頭もスッキリして覚えたい内容も頭に入るはず。
人間の脳は記憶したり、アイデアを出したりするのは、夜よりも朝の方が適しているのです。
夜は飲み会が入ったり、残業になってしまったりすることもあり、勉強する時間がなくなってしまうこともあるでしょう。朝なら、誰にも邪魔されずに勉強できるでしょう。
また睡眠時間は削らないようにしましょう。睡眠時間を削ると、疲れやすくなり、勉強ができなくなります。
時間がないからとあきらめない。1日5分でも勉強をする
「今日は勉強する時間が取れないからその分明日しよう」と思ってはいけません。勉強をしない日があると、次の日も時間が取れないから勉強しない、ということが続き、勉強が進まないだけでなく、モチベーションも下がってしまいます。
継続して勉強するために。モチベーションを高めるコツ
勉強は継続することが大切です。勉強をするのが億劫になったり、イヤになったりすると、資格取得の試験に合格できません。モチベーションを維持するコツを紹介しましょう。
目的をはっきりさせ、合格のメリットを考える
そもそも、何のために資格を取得しようと思ったのかを、明確にすることは大切です。資格を取得すればどのようなメリットが生まれるのかを考えることで、つらい勉強を耐え抜くことができるのではないでしょうか?
- 好きな仕事ができる
- 給料がアップする
- ライフスタイルに合わせた職業に就ける
- 仕事の幅が広がる
- 昇進に役立つ
など、今はつらくても、これを乗り越え合格したら、こんなにうれしいことが待っていると思うと、モチベーションもアップするでしょう。
モチベーションを維持するには実現可能なスケジュールを立てる
最初から無理なスケジュールを組むと挫折します。特に未知の分野の資格に挑戦する場合は、学習しなければならないことも多く、覚えるのは大変です。そうはいっても、最初から大きな目標を立てると、精神的な負担も大きくなります。
集中して勉強するために誘惑のない環境で勉強をする
自宅で勉強をしようとしても、テレビを見たり、ベッドに横になりたくなったり、勉強を邪魔する誘惑がたくさんあるものです。誘惑があれば、ついて負けてしまうことも。それが続くと勉強はちっとも進みません。
せっかく旦那さんが子どもの面倒を見てくれているのに、気になって集中できない、ということもあるでしょう。
勉強の邪魔になるようなものがなく、集中力がアップできるような
- 図書館
- カフェ
- ファミリーレストラン
など、自宅以外の場所で勉強をするのも一つの方法です。
勉強する場所を変えられない場合は、誘惑となるものを近くに置かないことです。スマホやタブレットなどは、目につかない場所に置いておきましょう。
また、時間はスマホではなく、時計を見ること。時間を知りたいからとスマホを見たら、そのままスマホを見てしまい時間が経ってしまった、ということになりかねません。時計やタイマーなどを利用して、スマホを見ない努力も必要です。
気分が乗らない!どうしてもやる気が出ないときの対処法
疲れていたり、勉強が進まなかったり、さまざまな理由で気分が乗らないときもあるでしょう。そのようなときにはどうすればよいでしょうか?
- とにかく机に向かって本を開いてみる
- 勉強をする気分ではないからと、掃除をしたり、テレビを観たりしていると資格の勉強は進みません。勉強をする気分ではなくても、とりあえず勉強するイスに座って本を開いてみましょう。
- 解きやすい問題から始める
- やる気が出ないときに難しい問題を解こうとしても無理でしょう。気分が乗らないときには、比較的解きやすい問題から解いてみるのがおすすめです。勉強をし始めるとエンジンがかかり、やる気も出てくるものです。
また、マンガで書かれている参考書や一問一答式の問題集など、勉強しやすい教材を用意しておくといいでしょう。
- 集中力が切れたときの対処法
- 勉強を始めても途中で頭がぼんやりしたり、どのような問題を解こうとしてもできなかったりすることがあります。そのようなときには、
- ストレッチをする
- 甘いものを食べる
- 深呼吸をする
など、血行をよくするために体を動かしたり、深い呼吸をしたりすると頭がスッキリします。糖分は脳のエネルギーとなるもの。チョコレートなど甘いものを食べれば、血糖値が上がり疲労回復につながります。
- 集中力をアップさせるアロマオイルを利用する
- 美肌効果やリラックス効果があると言われるアロマオイルには、勉強をする際に効果的と言われるアロマオイルもあります。集中力を高めたいときや頭をスッキリさせたいときには、
- スペアミント
- ユーカリ
- サイプレス
- グレープフルーツ
- ヒノキ
などのアロマオイルの香りを嗅いでみるといいですよ。
- どうしてもやる気が出ないときは勉強しない
- 何をしてもやる気が出ない、勉強がはかどらずボーっとしてしまうなどといったときには、勉強はあきらめて、他のことをしましょう。勉強から離れてみることで、頭がスッキリしてやる気が出ることもあります。
理解してもらうことも重要。家族の協力を得る
隙間時間を利用して勉強をするとしても、家族がいる時間に勉強をすることもあるでしょう。試験が近くなれば家事などをしている時間ももったいなく感じるかもしれません。
資格取得はメリットも多いですが、そのために家族との関係が悪くなっては本末転倒です。ケンカしながら勉強をしても集中できないでしょう。資格を取得するまでの期間、家族の協力は必要です。
勉強に時間を取りたいときには家事を助けてもらう
心置きなく資格のために勉強をしたいなら、家事や育児をヘルプしてもらうことも必要です。しかし、旦那さんも仕事をして疲れています。すべてをお任せできないケースも多いでしょう。旦那さんの負担が少なく、簡単にできることをお願いするようにしましょう。
なぜ資格を取得するのかを話し、理解してもらう
掃除が行き届かず部屋が汚くなったり、食事が冷凍食品や外食ばかりになったりしては、旦那さんがイライラしてしまうことも。
参考書や問題集は1冊ずつでOK。効率的に勉強できる教材の選び方
独学の勉強において重要なのが教材選びです。本屋さんに行くと資格の勉強のための参考書や問題集が数多くあり、どれを選べばいいのか迷ってしまうでしょう。効率的に勉強する教材の選び方について見ていきましょう。
参考書や問題集はそれぞれ1冊をしっかり勉強する
数多くある教材はあれもこれも必要に思えて、複数の参考書や問題集を買ってしまうものです。しかし、何冊買っても、結果使ったのは1冊だった、ということはよくあること。
参考書は特化した内容でない限り、どの本も情報は網羅されています。何冊買っても、書いてあることは同じだったりすることも多いものです。それなら、1冊を繰り返し勉強し、そこに書いてある内容をしっかり学んだ方が、効率的です。
問題集は1冊をしっかり解けるようになったら次を買う
参考書は1冊でいいとしても、問題はさまざまな角度から解いていくことが大事なので、できるだけたくさんの問題を解くことが必要です。
ただし、最初からたくさんの問題集を買うより、1冊ずつ買うことをおすすめします。1冊の問題集を繰り返し解いて、そこに書いてある問題はパーフェクト、と感じたら違う問題集を買います。
その方が達成感がありモチベーションも維持できるでしょう。最初からたくさんの問題集を買っても、手をつけられず気持ちだけ焦ってしまうものです。
参考書を選ぶ際には、自分が理解しやすいものを選ぶ
参考書を選ぶ際には、自分にとって一番分かりやすく、読みやすいものを選びましょう。参考書の内容はそれほど変わらないものですが、表現の仕方や順番、文字の大きさなどが異なります。
通信教育はムダ?通信教育で学ぶメリットとデメリット
資格の勉強方法の一つとして通信教育があります。自分で教材を購入し、自宅などで勉強する独学と通信教育では、お金をかける効果的なのでは?と思いますよね。しかし、そうとばかりも言えません。通信教育のメリットとデメリットを見ていきましょう。
効率的な勉強ができる!通信教育のメリット
通信教育は独学と同様、自分のペースで勉強ができる点が特徴でありメリットです。独学と比べると次のようなメリットもあります。
- 合格しやすい教材を手に入れられる
- 特に試験範囲が広い場合、独学で勉強するには時間がかかってしまうこともあるでしょう。通信教育の教材は試験合格のために研究された教材を作成していることが多く、効率的に勉強ができます。
- 勉強の成果を客観的に把握できる
- 通信教育には添削指導やテストなどがあり、学んだことをどれだけ習得しているかを把握することができます。弱点や今後もっと勉強した方がいい点などを指導・アドバイスしてもらえることも。サポートがあることで安心して勉強ができる点もメリットでしょう。
- 分からないことは質問ができる
- 参考書を読んでも、インターネットで調べても自分には納得できない内容が出てくることもあります。通信教育では分からないことは質問することができるので、納得できるまで説明を受けることができます。
結局独学と同じ?通信教育のデメリット
資格の勉強をするなら通信教育を受けないと合格できない、と思っている人も少なくないでしょう。しかし、通信教育のデメリットもあります。
- 費用がかかる
- 独学で勉強する場合は教材費用くらいしかかかりませんが、通信教育の場合はもっと費用がかかります。講座内容にもよりますが、安くても2万円以上、高いものだと10万円近くになります。
- 自分のペースでできないことがある
- 通信教育は基本的に自分のペースで勉強をするものですが、レポートなどを提出しなければなりません。そのために慌てて勉強をしなければならなくなったりすることもあり、完全に自分のペースで勉強をするというわけにはいかないものです。
- 費用がムダになることがある
- 通信教育は独学と同じように、自分の意志で勉強を進めていかなければなりません。効率的に勉強ができるシステムでも、それを活かすことができなければ意味がありません。
通信教育で成功する人は、独学でも勉強ができる可能性もあるでしょう。そう考えると高い費用を出す必要がない、とも言えるのです。
勉強時間にこだわらずライフスタイルに合った方法で学ぶ
資格取得の勉強は、時間をかけて勉強すれば合格しやすいというわけではありません。仕事や家事で忙しい女性でも、工夫次第で効率的な勉強ができます。隙間時間を使って勉強すれば、家事が手抜きになることもそれほどないでしょう。
短時間でも集中して覚えることで、達成感があり、モチベーションも維持できるはずです。自分のライフスタイルに合った勉強方法で、合格をめざしましょう。