今も昔も変わらず、「子どもに通わせたい習い事1位」、不動の人気を誇るピアノ。子どものときに習っていた人も少なくありません。
指一本で誰でも音を鳴らせることから間口も広く、私たちにとって身近な楽器のひとつです。
大人になった今でも、ピアノを弾く姿は美しく、憧れちゃいますよね。
- 「でも、両手別の動きは難しい…」
- 「忙しいし、続けられるか不安…」
せっかく興味はあるのに、こんな風に尻込みしてはいませんか?実は、子どもだけじゃなく、大人こそピアノをやるべきだということがわかったんです。
ピアノで得られる嬉しい効果をご紹介しますね。
Contents
楽器を演奏することで得られる嬉しい効果
ピアノのことをご紹介する前に、まず楽器を演奏することによる効果をご紹介しましょう。
心療内科には「音楽療法」があるくらい、人は音楽に敏感で、思った以上の効果を得ることができます。
では具体的に、どんな効果が得られるのでしょうか。
やる気がアップする!
楽器を演奏することで、幸福感や意欲を感じるドーパミンが多く分泌されます。つまり、やる気がアップするんです。
どんなことでも、行動を起こすためにはやる気が必要です。その土台を作れるというわけですね。
ですが、残念ながら人間の体は老化と共にドーパミンを作る神経細胞を失ってしまっているんだとか。
「最近やる気が出ない」「なんとなく気分が沈みがちになる」そんなあなたは、ドーパミン不足なのかも。
楽器を弾くことで、ドーパミンを増やし、幸福感をゲットしちゃいましょう。
ストレス解消になる!
「ヒーリングミュージック」など、音楽を聴くこと自体が癒しの効果を持っていることは周知の事実ですよね。
もちろん、自分で演奏して奏でるピアノでも、同様の効果が見込めます。
他にもリラックスできたり、ストレス解消にもなったり。日ごろストレスを受けがちな働く女性にこそ、ピアノに触れるべきなのかもしれません。
ストレスを解消したいと思うのなら、ぜひ楽器に触れる生活にしてみましょう。
趣味ができて世界が広がる!
楽器に限ったことではありませんが、楽器に触れるようにするということは、趣味が増えるということですよね。
楽器の演奏は自分だけでもできますが、誰かと演奏することもできます。
本格的なものでなくても、プチコンサート・ミニライブに参加することもできますし、スクールに通っていれば、自然と仲間も増えます。
ソロでやっていたとしても、話のネタにもなります。楽器の良いところは、音楽仲間以外にも話が通じるところですね。
新しい趣味を見つけると、自分の知らない世界が広がります。なんとなくダラダラしてしまいがちな休日も、趣味が一つ増えるだけで、楽しくなりますよね。
特に楽器は、練習すればするほど上達するため、モチベーションが保ちやすいというところも魅力です。
数ある楽器の中でピアノがオススメの理由3つ
冒頭でおすすめしたように、大人が楽器を始めるなら、断然ピアノがおすすめです。
なぜピアノがおすすめなのか、それには3つの理由がありました。
脳科学で実証済み!?ピアノによって地頭が良くなる
実はピアノは、脳科学ですでに「脳の発達に大変有効である」ということが実証されています。
ピアノは、左右バラバラの動きを同時に行い、常に複雑な動きをしますよね。これによって脳梁が刺激されます。脳梁が刺激されることによって生まれる効果は
- 夢や目標を達成するために適切に行動できるようになる
- 理性・思いやり・協調性を身に着けることができる
など嬉しいものばかり。しかも、それだけではありません。
実は脳梁は、脳の中でも「監督役」を担っています。ピアノによって脳梁が発達すると、脳の構造が発達するということも分かっています。
小脳が大きくなることで「運動能力」、海馬が発達することで「記憶力」が向上します。
まさか、動いていないのに運動能力が向上するなんて、驚きですよね。
つまり、ピアノを弾くことは、脳をまんべんなく刺激して「私たちの能力を大きく向上させてくれる」、つまり「地頭を良くする」ということなんです。
もちろんこれらの効果は子ども、特に8歳ごろまでに大きく見られます。ですが、脳の構造というのは大人になっても変化させることができます。
子どもほどでなくても変化が見込めるなら、ぜひピアノをやってみたくなりますよね。
生活習慣病予防
前述の通り、両手の指を複雑に動かし、記憶力が鍛えられるピアノは、脳を活発に働かせることができます。
脳は体の全ての機能をつかさどっていますが、脳の活性化は血流の活性化にもつながるため、生活習慣病の予防に一役買ってくれるんです。
人間の体は余すところなく血が巡っています。血流が滞れば冷え性などの身近な問題から、最悪大病を引き起こすこともあります。
大人になって老化現象が始まるとどうしても血行不良になりやすくなってしまいます。
もちろん全身を使った運動も有用ですが、楽しんで始められるピアノなら、より身近に感じられますよね。
始めやすい、続けやすい!
ピアノは私たちの生活に身近な楽器です。日本全国に「ピアノ教室」が点在しているため、「習って始めたい」人でもすぐに体験の申し込みができますよね。
「独学でやりたい」人にも、独学向けのピアノ教材は多く発刊されています。この、教材や楽譜の多さもピアノを始めやすい理由のひとつです。
誰しも、自分が弾いてみたい曲から始めたくなりますよね。ピアノなら大抵の曲の楽譜を手に入れることができますし、ピアノだけで弾く楽譜も、歌いながらの弾き語りの楽譜も多く出回っています。
マイナーな楽器だと楽譜がなかったり少なかったり、自分でアレンジしなくてはいけないので、この点ではかなり有利ではないでしょうか。
そして、ピアノは練習さえすれば必ず曲を弾けるようになります。1曲ずつゴールを設定できるピアノだから、モチベーションを保ちやすく続けやすいのがメリットです。
習う?独学?それぞれのメリットとデメリット
ピアノを始めると決めたら、次に迷うのが「習うか、独学か」。
どちらにもメリット・デメリットはあります。自分の状況と照らし合わせて、長く続けられる方を選んでみてくださいね。
ピアノ教室でめきめき上達!人から習うことのメリット・デメリット
まずは習うことによるメリットから考えてみましょう。
- 指摘されることによって上達しやすい
- ピアノ教室は、概ねマンツーマンレッスン、もしくは小数のグループレッスンになります。どちらになっても先生がしっかり見てくれますので、自分の悪い癖や間違いを都度指摘してくれます。
- これによって上達のスピードは習う方が確実に早くなります。すぐにでも曲が弾けるようになりたい人は、ピアノ教室に通った方が近道です。
- 年1~数回の発表会でモチベーションアップ
- ピアノ教室では大抵、年に数回程度、発表会が開催されています。この発表会に向けて練習もします。
- 「人に見られる」機会ですので、やるなら成功させたいですよね。この気持ちがピアノを練習するモチベーションにもなります。
- ピアノ仲間がつくれる
- 発表会などもそうですが、ピアノ仲間ができる機会がピアノ教室ならあります。誰かと演奏したり、ピアノ話で盛り上がりたいという人は、教室に通った方がその機会が多くあります。
- 先生に相談することもできますし、人と積極的に関わりたい人ほどピアノ教室が向いていますね。
逆に、ピアノ教室で習うことによるデメリットを挙げてみます。
- コストがかかる
- ピアノを習い続けるということはそれだけコストがかかるということです。月謝はもちろん、教室によっては楽譜代・教材代別のところもありますし、発表会にも参加費がかかる場合もあります。
- ピアノ教室はその性質上、どうしても少人数~マンツーマンクラスになってしまうため、他の習い事に比べて少々割高になってしまうところがネックです。
- 気の合わない先生に当たることがある
- 人には相性というものがあります。ピアノの先生も人間です。教え方や伝え方、態度でどうしても気の合わない先生に当たってしまう可能性もでてきてしまいます。
- 大人のピアノ教室はおおむね甘めの指導になる事が多いので、これが物足りない方は最初に先生がどんな人か、どんなレッスンかを見極める必要があります。
過去にピアノ教室に通ったことがある人なら、ピアノ教室には問題なくなじめるでしょう。
どこの教室でも必ず「体験」や「見学」ができるようになっているので、めんどくさがらずに事前に一度参加してみることが、ピアノ教室選びで後悔しないコツです。
マイペースにできるピアノ独学のメリット・デメリット!
ピアノは教室で習うイメージがありますが、独学でももちろん習得することはできます。その場合のメリットから見てみましょう。
- コストが抑えられる
- なんといっても、コストが抑えられることが魅力です。必要なのは楽器と教材費だけなので、一度大きく出費した後は、ほとんどお金はかかりません。
- 電子ピアノならメンテナンス費用もいらないので、とにかくコストを抑えたい人にはグランドピアノより電子ピアノがおすすめですよ。
- 自分のペースでできる
- ピアノ教室だと決まった時間、決まった曜日に行かなければなりませんが、独学なら自分のペースで空き時間に弾くことができます。
- また、練習曲も課題曲も自分の思うまま。中には、好きな曲だけを練習する、という人もいます。マイペースにピアノを楽しみたいのなら、独学一択です。
- 人前に出ることがない
- 人から習ったり、発表会に出たりすることがそもそも苦手…という人もいますよね。
- 独学なら自分が動かないかぎり、人前に出ることはありません。大人のピアノ教室ではほとんど発表会は任意参加ですが、「なんとなく参加しなきゃいけない雰囲気」で強制参加になってしまうこともあるようです。
最後に、独学のデメリットです。
- モチベーションを保つのが大変
- 独学の一番大きな壁が、モチベーションを保つことです。毎週決まった時間を確保するのでもなく、発表会があるでもない独学でのピアノは、どうしてもモチベーションを保つのが大変になってしまいます。いつのまにかピアノがホコリだらけ、なんてことも…。
- そうならないためには自分の中で「週〇時間はピアノに触る」などのルール付けが必要ですね。
- 上達がゆっくり
- 自分で教材を見ながら進めていく独学のピアノは、間違いがあっても指摘されることがありません。基本的に、コツも自分だけでつかんでいきます。
- 完璧主義の場合はなかなか仕上がりが納得できず、1曲に時間をかけてしまう人もいます。
- ピアノは練習時間だけでなく、曲数をこなすことも上達への道になります。色んな局に触れて、色んな指の動かし方を勉強した方が柔軟に対応できるようになるからです。
- こういった見切りがしにくいのが独学の上達スピード低下の原因です。
とにかくコストを抑えたい、そしてマイペースにピアノを楽しみたいのなら、独学で初めた方がいいでしょう。
やりたいと思ったときが始め時
大人になってからのピアノは、子どものときと違い、ただでさえ上達スピードは遅くなります。ですがそれは、「上達できない」わけではないのです。
これまでご紹介した通り、ピアノは間口がとても広い楽器です。やろうと思えば始められます。
「憧れがいつまでも憧れのまま」の人は多くいます。興味があるなら、憧れがあるなら、ここは思い切ってピアノを始めてみませんか?
年齢を重ねれば重ねるほど上達スピードは遅くなっていきます。「やりたい」と思ったときが始め時です。
メリットたくさんのピアノを日常に取り入れて、今よりもっと、音と彩のある時間を過ごしてくださいね。